HEDDONルアーなど USA釣具に関する情報

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パーミングカップ 歴史を紐解く (5)

アンバサダーパーミング

販売価格

 

1988年クリスマスセール(めちゃくちゃ安い!)

ロイヤルエクスプレス(新発売) ・・・19.97ドル

4600CB ・・・19.97ドル

4600AL ・・・9.97ドル

 

 

通常価格はどうだったでしょうか

 

5500C

10年ごとの値段

年々値上がりしていきます

1988年 45ドル

1998年 65ドル

2008年 75ドル

 

当時の円ドルレートで換算すると

1988年 5800円

1998年 7400円

2008年 8900円

安いですね~

 

 

現在の価格はどうなっているかというと

2024年 149.95ドル

 

140円で換算すると、

なんと21000円になります。高い!

 

日本で販売した場合、

仮に並行輸入だとしても、

店頭価格は30000円ぐらいになるでしょう

 

 

日本経済の栄枯盛衰を

あまりにもはっきりと表しており

暗い気持ちにならざるを得ないです…

 

 

 

 

パーミングカップ 歴史を紐解く (4)

Bass Pro Shops 専用モデル

ロイヤルエクスプレス Royal Express

漆黒の王室急行列車

 

ディーラー特注のスペシャルバージョン

という意味ではイマエやガンナーに通じるものですが

年代的にはこちらの方が先です。

 

 

時系列をたどりながら、変化を確認していこう

 

88-0型

初代。1989年ごろ発売

ギア比6.3、アクスル一体スプール、シングルアームクラッチ

樹脂パーツによる軽量化(リールフット、ピニオンヨーク、

キャリッジスクリューカバー)

樹脂化については、ABU本家モデルのC3より

意欲的に新技術を採用している。

もしかしたらアメリカ主導の開発が行われた?

いずれにしても相当な資金投入していることは確かで

バスプロショップ側がこのリールを本気で売ろうと

考えていたことがうかがわれる。

 

ボディカラーは艶有りの黒。ハンドル回りや

カニカルブレーキノブも真っ黒、

フットまでカーボンブラックで、

金属はラインキャリッジだけが目立つ

 

6.3のギアは、5000 SPRINTのものを流用

ピニオンヨークは、この仕様を出発点として

現行ヨークに発展したことが形状から見て取れる。

筆者はこのヨークは現物に触れた経験はないが

機械工学的な観点で見ると、耐久性、操作性に

不完全な点があっただろうと想像される

事実、弱点克服のための改良設計が実施され、

最終的に、最高の節度感および操作安定性と

評価の高い現行ヨークが誕生し、

パーミングカップのサムバー仕様は完成に至る

 

89-0型

アクスルレススプール化(ウルトラキャスト)

 

990X型

4600Cと同様に設計ナンバーがハイフン無し4桁に移行

前述の改良ヨークが両者に採用される。

ドライブ軸受ボールベアリング化(C3)

途中でギア更新(5000SPRINTの歯形を改良)

 

020X型

IAR採用、サムレストERGOデザイン化など

4600Cと歩調を合わせて改良が重ねられた

(1992頃~1999頃)

日本に輸入されたロイヤルエクスプレスは

ほとんどこの時代のモデルである

 

 

090X型

最終型。2000年ごろ。ハンドルノブ角型



 

参考情報(他サイト)

ROD&RUN:ABU アンバサダー 4600C ロイヤルエクスプレス

ABU Royal ExpressⅡ | ガラパゴス雷魚マンの釣りブログ

 

 

専用リムステッカー

グラファイト コンポーネンツ



最後に個人的所感

ロイヤルエクスプレスとは何だったのか。

 

軽量ボディの4600番アンバサダー、

ハイスピードギア、お手頃な価格設定、

最も市場に求められている仕様なはず。しかし

日本ではほとんど存在感が無い。

人気のない理由としては、

1.見た目。真っ黒でアンバサダーらしくない。

アンバサダーにふさわしいエレガントがない

2.バスプロショップスで数を売るために企画された

安物と誤解されている。SWEDENイメージに乏しい

3.プラスチックはアンバサダーファンに嫌われる

4.並行輸入(保証無し)

5・メディアで宣伝していない。有名プロが使ってない

 

 

1990年代は並行輸入品を扱っているお店も多かった

安っ~

 

 



 

パーミングカップ 歴史を紐解く (3)

90年代に入り、

パーミングカップは面白い進化を遂げます

 

この時代、日本は空前のアウトドアブーム

4WD車に乗ってオートキャンプみたいな

その流れでバス釣りブームが起きます。

 

それに加えて、急激な円高で1ドル100円

アメリカからの並行輸入品が安い安い!



正規代理店も負けてはいません

オリムピック、マミヤオーピーは

独自企画品で並行輸入に対抗

 

ひとつは70年代アンバサダーのレプリカ

2500C、4500C、5600Cなど



もうひとつは、トーナメントモデル

日本専売のパーミング4600C


ガンナー、イマエ、

基本コンフィグレーションは4600C3と同等ですが

バスプロシグネチャーのチューンアップということで

実売価格は2倍

 

 

パーミングカップ 歴史を紐解く (2)

パーミングカップのアンバサダーは

大きく分けて4段階あります

 

初代、1980年ごろ~

2代目、1985年ごろ~

3代目、1990年ごろ~

4代目、1992年ごろ~

 

初代(5600AL)



 

下記のようにメカニズムが変更された

 

初代 (オリジナルアンバサダーに近い)

・アクスル一体スプール

・オリジナルアンバサダーと同じクラッチ

 

2代目

・アクスル一体スプール

new シングルアームクラッチ

 

3代目

new アクスル分離(ウルトラキャスト)

シングルアームクラッチ

 

4代目

・アクスル分離(ウルトラキャスト)

シングルアームクラッチnewピニオンヨーク樹脂化、newギア比5.3化、newマルチドラグワッシャー化)

 

2代目で現在のベースとなるクラッチシステムとなり、軽量化が図られた。3代目はウルトラキャスト採用。ここまでギア比4.7。4代目でさらなる改良が行われ、パーミングカップモデルの完成に至る

 



 

パーミングカップ 歴史を紐解く (1)

パーミングカップのアンバサダー

日本での発売は、1981年(昭和56年)

6機種(4600CB、5600A、5500CA、5600CA、6500A、6600CA)

 

 

伝統を受けつぎ、新しさを追求して誕生した
アンバサダー・パーミングカップモデル新登場。

バーミングとは、手のひらでリールの左側のサイドプレートを包むように持つ方法
魚とのファイトやリーリングがやりやすく、リールとロッドを支える力の配分
にも無理がありません。このたび新登場したアンバサダーバーミングカップモデル
は、パーミングのしやすさを徹底的に追及して、独特のサイドプレート形状を
実現しました。 品質の良さや耐久性の高さだけでなく、これからの釣りに欠か
すことのできない機能面でも充分満足していただけるABUの自信作です。

 

 

左手の手のひらにピッタリとフィットする独特の丸みを身につけたサイドプレー
トが、新しいアンバサダーの大きな特徴のひとつ。世界中のバスフィッシャーマン
からも、その使いやすさ、精度の高さ、耐久性の良さなどで圧倒的な支持を得
ています。一流の釣り人の仲間入りをするために、 新しいアンバサダーをお役立
てください。

 

モデル名の末尾に付く記号が、CB、CA、Aの3種類

カラーについては、Aがレッド、CAがブラック、CBがシルバー

となりました。

 

パーミングカップはこの後紆余曲折を経て

2024年現在、まだ生き残っています。これはすごい

 

 

 

ABU CLUB

いよいよ面白くなってきた!! 新しい「アブクラブ」

 

紙のメディアしかなかった時代

40年ほど前ですが、情報原始時代だったのですね。

情報の重みが、現在とは天と地ほど違います。

ABU 釣具ご愛用者のための情報誌

スウェーデンが生んだ釣具の名品ABU をご愛用くださる方々のための機関誌 「アブクラブ」。
ABU 製品を使った釣りの話題や新製品の情報など、ユニークな編集内容です。 釣りに興味
をお持ちの方ならどなたでもご購読いただけます。 発行は年6回、 購読料1,500円(郵送料含
む)。 なお、 見本誌をご希望の方は、切手260円を同封の上、事務局までお申し込み下さい。

 

 



ヘドン ルーニーフロッグ Luny Frog

1928年は蛙年になります

 

アメリカの干支には「蛙」がある。

というのはもちろん冗談で、

フロッグルアーの広告

 

「バスが普段よく食べている餌はカエルです

バスが欲しがってるものを与えれば簡単に釣れます」

 

 

前年1927年に、ルーニーフロッグが発売された

(ヘドン初のプラスチック製プラグ)

新素材の新しいルアーを宣伝

だから「1928年はフロッグの年」というわけ。

 

1928年にはリトルルーニーを追加

この時代のフロッグカラーは、

まだら模様

ちょっと毒々しい。

後に簡略化されて、F に置き換わる。

 

 

単品販売だけではなく、

アソートメント(詰め合わせ)が用意された

売店のディスプレイ用

 

イラストもロゴも手描き

およそ100年前の出来事