HEDDONルアーなど USA釣具に関する情報

ヘドン カラーコード HEDDON COLOR CODES 雑誌広告 など

パーミングカップ 歴史を紐解く (4)

Bass Pro Shops 専用モデル

ロイヤルエクスプレス Royal Express

漆黒の王室急行列車

 

ディーラー特注のスペシャルバージョン

という意味ではイマエやガンナーに通じるものですが

年代的にはこちらの方が先です。

 

 

時系列をたどりながら、変化を確認していこう

 

88-0型

初代。1989年ごろ発売

ギア比6.3、アクスル一体スプール、シングルアームクラッチ

樹脂パーツによる軽量化(リールフット、ピニオンヨーク、

キャリッジスクリューカバー)

樹脂化については、ABU本家モデルのC3より

意欲的に新技術を採用している。

もしかしたらアメリカ主導の開発が行われた?

いずれにしても相当な資金投入していることは確かで

バスプロショップ側がこのリールを本気で売ろうと

考えていたことがうかがわれる。

 

ボディカラーは艶有りの黒。ハンドル回りや

カニカルブレーキノブも真っ黒、

フットまでカーボンブラックで、

金属はラインキャリッジだけが目立つ

 

6.3のギアは、5000 SPRINTのものを流用

ピニオンヨークは、この仕様を出発点として

現行ヨークに発展したことが形状から見て取れる。

筆者はこのヨークは現物に触れた経験はないが

機械工学的な観点で見ると、耐久性、操作性に

不完全な点があっただろうと想像される

事実、弱点克服のための改良設計が実施され、

最終的に、最高の節度感および操作安定性と

評価の高い現行ヨークが誕生し、

パーミングカップのサムバー仕様は完成に至る

 

89-0型

アクスルレススプール化(ウルトラキャスト)

 

990X型

4600Cと同様に設計ナンバーがハイフン無し4桁に移行

前述の改良ヨークが両者に採用される。

ドライブ軸受ボールベアリング化(C3)

途中でギア更新(5000SPRINTの歯形を改良)

 

020X型

IAR採用、サムレストERGOデザイン化など

4600Cと歩調を合わせて改良が重ねられた

(1992頃~1999頃)

日本に輸入されたロイヤルエクスプレスは

ほとんどこの時代のモデルである

 

 

090X型

最終型。2000年ごろ。ハンドルノブ角型



 

参考情報(他サイト)

ROD&RUN:ABU アンバサダー 4600C ロイヤルエクスプレス

ABU Royal ExpressⅡ | ガラパゴス雷魚マンの釣りブログ

 

 

専用リムステッカー

グラファイト コンポーネンツ



最後に個人的所感

ロイヤルエクスプレスとは何だったのか。

 

軽量ボディの4600番アンバサダー、

ハイスピードギア、お手頃な価格設定、

最も市場に求められている仕様なはず。しかし

日本ではほとんど存在感が無い。

人気のない理由としては、

1.見た目。真っ黒でアンバサダーらしくない。

アンバサダーにふさわしいエレガントがない

2.バスプロショップスで数を売るために企画された

安物と誤解されている。SWEDENイメージに乏しい

3.プラスチックはアンバサダーファンに嫌われる

4.並行輸入(保証無し)

5・メディアで宣伝していない。有名プロが使ってない

 

 

1990年代は並行輸入品を扱っているお店も多かった

安っ~