前回の記事に書きましたが、異臭の原因は下記の通りです。
<原因>
・オールドヘドンは、セルロースアセテートというプラスチックを使用
・加水分解の際に酢酸を含むガスを放出
・酢酸は悪臭がする代表的な化学物質
・酢酸のにおいは「酸っぱいにおい」「鼻にツーンとくる刺激臭」
「汗のにおい」「腐敗臭」と表現される
現行のヘドンは大丈夫なのでしょうか?
現行のヘドンはABSというプラスチックを使用しています。
おそらく、1984年にPRADCOに買収された際に
材質がABSに変更されたのだと思われます。
ABSは非常に安定した材質であり、
その化学成分もまったく異なることから、
同様の問題が起きることはまず考えられません。
なぜヘドンはこの材料を採用することにしたのでしょうか?
ヘドンが最初にプラスチックのルアーを出したのは
はるか昔、1930年代ですが、
当時の科学技術レベルでは、ルアーに使えるような素材は
しかも、まだまだ使用実績も少なく、
経時劣化で何が起きるか?という技術的知見は
不足していたと言わざるを得ない
状況だったのだろうと思われます。
・・・さらに後編につづく